中国特許照会システムの紹介(4)

目次

要旨:企業の技術研究や特許事務所の権利化処理のために、中国の特許審査情報の照会システムについて紹介する。

近年、IoT(Internet of Things/モノのインターネット)やAI(Artificial Intelligence/人工知能)によって、技術の発展は激化している。このような状況において、日常生活をより便利にするために、中国の企業が、スマートモビリティ、カーボンニュートラル、ライフサイエンス、およびメタバースなどをキーワードとするさまざまな発明の特許を出願している。

企業の技術研究や特許事務所の権利化処理として、業務中に中国の特許審査情報を参照する場合がある。そこで、中国の特許審査情報の照会システムについて紹介する。

中国特許照会システムの紹介(3)に続き、システムの「情報照会」の「審査情報」機能を説明する。

【関連記事】
・「公衆ユーザー登録」について:「中国特許照会システムの紹介(1)
・「ログイン」について:「中国特許照会システムの紹介(2)
・「情報照会」について:「中国特許照会システムの紹介(3)

中国特許照会システムにアクセス

中国特許照会システムにアクセスし、登録済みの携帯番号とパスワードを使ってログインした後、「特許情報照会」画面が表示される(中国特許照会システムの紹介3を参照)。

紹介条件の入力

照会画面に、照会条件としての発明の名称、出願番号、出願人のうちの少なくとも一つを入力する必要がある。ここで、例として「2013800344667」という出願番号を入力し、さらに下記の「Verification Code」という欄に正しい回答を入力する。
その後、「照会」ボタンをクリックする(中国特許照会システムの紹介3を参照)。

紹介結果の表示

下記画面のように、照会結果が表示される。

照会結果において、具体的な出願番号(例えば、2013800344667)をクリックして、当該出願の更なる情報が表示される。

次に、タブ「審査情報」をクリックして、当該出願の「出願書類」リストと、「中間書類」リストと、「通知書書類」リストとが表示される。

ここで、閲覧権限のないファイルはグレー表示されており、そのファイルの名称をクリックすると、「あなたはファイルを見る権限を持ってないです」というメッセージが表示される。

出願書類リストについて

「出願書類」リストには、当初の明細書および特許請求の範囲などのクリック可能な文字(日付つき)が表示される。クリックしたら、対応の書類が画面の右に表示される。

上の図のように、書類がページごとに表示されるが、ダウンロードすることはできない。関連情報を保存したい場合、「スクリーンショット」などのパソコン自身の機能を使うことで可能になる。

中間書類リストについて

「中間書類」リストには、出願時やOA応答時に出願人から提出された書類などの書類名称リストが表示される。ここで、グレー表示されているもの(例えば、自発補正、実体審査請求書、弁明書、改正対照ページなど)には閲覧権限がない。補正後の明細書および特許請求の範囲などのクリック可能な文字をクリックしたら、対応の書類が画面の右に表示される。

通知書書類リストについて

「通知書書類」リストには、中国特許庁から出願人へ送付された書類などの書類名称リスト(初審合格通知書、実体審査通知書、第1回審査意見通知書など)が表示される。特許庁から送付された書類は、すべて閲覧可能である。

ここまで、「中国特許照会システムの紹介(1)」から「中国特許照会システムの紹介(4)」までを通じて、中国特許照会システムの「公衆ユーザー登録」、「ログイン」、「情報照会」、「審査情報」などの機能を紹介した。

今後も、いろいろな中国特許関連情報を紹介していくつもりである。
企業の技術研究や特許事務所の権利化処理の際には、ぜひご利用いただきたい。

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