無人自動運転タクシー、旅客輸送を開始

目次

2023年の春から、中国で無人自動運転タクシーサービスの提供が始まりました。中国北京市のサービス提供の現状を紹介します。

2023年3月、中国・北京の亦庄で、乗客はスマートフォンで安全担当員のいない自動運転タクシーを予約することができるようになりました。最近、小馬智行(英語表記:「Pony.ai」シリコンバレー、北京、広州にある自動運転車テクノロジー企業)などが北京市の高度な自動運転デモ地域から、最初の「無人化車外遠隔段階」デモンストレーションアプリケーションの許可を得て、北京市の経済技術開発区で自動運転乗車サービスを開始することが認められました。

自動運転タクシーの安全性について

北京の自動運転タクシーは、少しずつ、しかし確実に進化してきました。技術の成熟と試運転成功に伴い、国や地方の政策も段階的に緩和されています。自動運転車の公道テストでは当初、車内の主運転席に安全担当員が常駐。車はほとんどの時間を自動で運転していましたが、安全担当員はいつでもすぐ車両をコントロールできるように、車の安全運転を確保していました。

2021年10月、北京市は「無人化」テストを3つの段階に分けることを明確にしました。最初に主運転席の安全担当員を助手席に移し、次に後部座席に移し、最後に車外から遠隔操作を実現するというものです。

2022年の終わり頃、前の2つの段階のテストを経て、小馬智行と百度(中国で最大の検索エンジンを提供する企業)は同時に「無人化車外遠隔段階」のテストに参加する許可を得ました。そして、最終段階である内部テスト段階から乗客を載せるデモンストレーションアプリケーションに移行しました。完全無人自動運転テストの実施により、交差点や狭い道路などの複雑なシーン、および雨や雪、黄砂などの極端な天候条件において、完全無人自動運転車両は優れた技術レベルを示し、安全性、安定性、そしてゼロ事故を実現し、全車両自動運転の重要な段階にスムーズに進んでいます。

無人運転タクシーの予約について

一般市民は、ウェブ配車サービスと同様の手続きで自動運転タクシーを呼ぶことができます。小馬智行や「蘿蔔快跑」などの企業が提供する「PonyPilot+」や「蘿蔔快跑」などのアプリをダウンロードすると、自動運転タクシーを呼ぶことができ、地下鉄の駅、商圏、市民公園、住宅地など、さまざまな目的地に向かうことができます。これらのプラットフォームで提供される車両の中には、テスト段階のものもあり、安全担当員のいない無人運転タクシーもランダムに割り当てられています。つまり、一般市民は一定の確率で無人運転タクシーを呼ぶことができます。

乗客は到着時間やリアルタイムの位置情報などを元に予約した車両を判別でき、身元確認後に乗車が可能です。運転中は、ユーザーは車内で遠隔の安全担当員とリアルタイムの音声通話が可能なため、必要なサポートを受けることができます。

無人運転タクシーの料金について

2023年3月時点ではデモ運行は無料です。「無人化」の推進に伴い、北京では自動運転の商業化サービスも進められ、新興産業の健全な循環に貢献しています。2021年11月、当時の自動運転タクシーはまだ「主運転席に人がいる」段階にあり、北京の経済技術開発区では60平方キロメートルの範囲に100台以下の自動運転車両でサービスを展開しました。2022年の7月には、30台の主運転席無人車両を投入し、一般的な料金サービスを提供。そして、今回は無人運転の「タクシー」の乗客輸送デモンストレーションアプリケーションを実現し、今後の正式な料金体系の基盤を築いていきます。

まとめ

自動運転タクシーに関するサービスは、少子化高齢化が進む日本社会にも参考になると考えております。
今後の展開も注目してまいります。

【参考資料】
・百度Apollo : https://www.apollo.auto/
・小馬智行 : https://pony.ai/
・Apollo RT6 試乗 : https://www.yoojia.com/ask/17-11833000919071825929.html
・無人タクシーのアップグレード : https://www.robot-china.com/news/202305/09/81528.html

SHARE
BACK TO INDEX

RELATED

関連コラム

CONTACT

お問い合わせ

特許・意匠・商標の国内・国外出願に関するご依頼はフォームよりお問い合わせください。